若岡拓也の日本列島大縦走

若岡拓也の日本列島大縦走 #1
2023.07.22 若岡拓也

若岡拓也の日本列島大縦走 #1

MAGAZINESでは若岡さんの週ごとの走破記録をレポートします。今週はもうすぐ大雪山に突入する勢い! みなさんもどこかで若岡さんに会ったら、ぜひ写真を撮ってパーゴワークスまで送ってください! どんどん紹介していきたいと思います。

日本列島大縦走の詳細については☞こちらをご覧ください!

今週の記録

7/15 1日目 82.84km

羅臼岳の雲海が最高。花々が咲き乱れ、エゾジカやイワツバメ、エゾシロチョウがあちこちにいて、楽園のよう。帰りの林道では!木に登ったヒグマがガサガサしていた。下山後は宿のマンディルまで60km超。雨にも打たれ、盛り沢山な初日だった。

7/16 2日目 42.2km

斜里岳は渡渉の連続、へつっていく箇所もあり、アトラクション的で楽しい。山頂部でいきなり開けるのが気持ちいい。拠点にしていたマンディルからは登山口まで往復35km弱。林道から登山口までが長い登りで地味に大変。

7/17 3日目 60.68km

マンディルを離れて南下。サクラマスの遡上が見られる「さくらの滝」、青く神秘的な「神の子池」というスポットに立ち寄る。売店などはなく、過度に観光地化されていないが、見応えのあるスポット。西別岳に向かう林道はフィンランドで走ったトレイルと同じ雰囲気。ほぼ北欧!西別岳手前のリスケ山の由来はリスケさんと聞き、おおいに驚く

7/18  4日目 40.48km

阿寒湖まで40km、800mアップ。きょうは楽だと気を抜いていたら、峠道が曲者だった。サポートがなくなり、荷物7kg弱を背負っての移動は意外とキツい。登る予定だった雄阿寒岳を翌日回しにして、阿寒湖畔で早めに終了。荷物を下ろして、湖畔の森へ。トドマツ、エゾアカマツ、エゾマツが茂るトレイルは美しかった。

7/19 5日目 79.73km

雄阿寒岳と雌阿寒岳をはしご。雄阿寒は地味で人が少なく、なんだかかわいそう。パンチの効いたいい登りなのに。雌阿寒は山頂部の荒涼とした様相がかっこいい。終始ガスに覆われていた。すてきな女性はなかなか顔を拝ませてはくれない。下山後はロードで43km。最寄りの自販機まで30km強と、エゾジカに遭遇するよりもレアだった。

7/20 6日目 51.07km

当初は白雲山に行く予定だったが、経由せずに上士幌の市街地から北上してぬかびら源泉郷へ。白雲山にヒグマの親子が居着き、その姿を撮ろうとする人が後を絶たないため、騒動になっていた。行くと撮りたくなるし、何かネタになるはずと、よこしまな考えを持つはずなので自制。ヒグマは人間を避けようとしていても、人間が寄って行ったのでは意味がない。どちらが賢いのだろうとボンヤリ考えた1日。

 

今週のつぶやき

北海道は自販機が少ない

知床の羅臼岳を起点に日本列島大縦走をスタートさせました。記念すべき初回にも関わらず、このタイトルはなんだ。とジュースの缶を踏んでしまったかのように、ずっこける方もいることでしょう。

道東の山は深く、植物はたくましく、動物たちは伸びやか、ここは美しさにあふれています。 長く滞在したくなるほどに魅力的です。アウトドア・宿 マンディルもステキでした。

写真提供:マンディル

話題は山ほどあるのですが、自販機です。 本当に少ないのですよ。60km近く走って、ようやく自販機を見つけた時は、砂漠でオアシスを見つけた時くらいに感動します。

やや大げさに思われるかもしれません。しかし、それくらい補給できるスポットがありません。ルート上で通りがかった、さくらの滝や神の子池などは、関東近郊にあったら土産物屋やカフェが近くにありそうなものです。それが、砂利の駐車場とトイレだけ。

写真提供:濱屋壮祐

飲み食いできないのは、走る上では痛手。とはいえ、商売気のなさがこの地域なんだろうなあと、ますます道東が好きになります。

道東は自然豊かな分、自販機は郊外に出ると皆無です。管理が難しい、冬場の保温は電力消費が激しいなどの理由があるからでしょう。

もっとも、自販機がないことによるメリットもあります。200kmくらい走った感覚値として、ポイ捨てが少ないです。 

直線がずっと続く道だと、ちょっしたゴミも変化として気づけます。ところが、そんな記憶はほとんどありませんでした。 自販機だけが要因ではないでしょうが、万物に魂が宿ると考えるアイヌの地にふさわしいのかも。と考えてしまうくらいに、自販機という名の水場を求める日々です。

 

写真提供:濱屋壮祐

今年は北海道でヒグマの出没が多発していると、さかんに報道されていましたが、道東に来てみると、まあ出るよね。と普段通りのようでした。フタを開けてみれば、札幌近郊では確かに目撃が相次いでいるものの、大きな視点で見るとどうなのでしょうか。

北海道といえば、爽やかな気候というのも根強いイメージです。道東に来ると、曇り空で山はガスガスなのが標準的だそうです。

現地に行かないと感じられない情報に触れられるのがロングトレイルの魅力。たどっていくと動植物の違いやグラデーションを直に感じられます。それが日本列島ともなれば、どうなることか。楽しみでなりません。